ピルエット・アン・ドゥオールの右回りと左回り、どちらが回りやすいですか?
私は断然右回り。ピケ・アン・ドゥダンでも右回りの方が回りやすい。お教室の仲間を見ていても、たいていは右回りの方が得意そう。
それではピルエット・アン・ドゥダンは?ピケ・アン・ドゥオールは?
私の場合は右も左も下手過ぎて大差ない 笑。
先日「身体の言い分」という本を読んでいたら、「人間は左回りの方が回りやすい」という話が出てきました。
(この本にはバレエのことは出てきません。基本武道の話。でも面白いですよ。)
「左回りの法則」とは
「左回りの法則」とは、人間が自然に動くと左回りに回るという法則。科学的な根拠ははっきりしないらしいですが、調べてみると「左回りの法則」っていろんな分野にあるんですね。
- コンビニなどでは店に入った人が自然に左回り(反時計回り)に歩くことを想定して、商品の陳列を行なっている。
- 陸上競技のトラックは左回り。(左回りの方が好記録が出るらしい)
- 野球のランナーは左回り。
- 非常階段は降りるときに左回りになるように造られている。(非常階段は基本降りるためのもの)
- スケートのリンクは左回り。
- フィギュアスケートの回転ジャンプは左回り。
- お化け屋敷やジェットコースターは不安感を与えるために敢えて右回り。
世の中的には近いものとして考えられている(本当はかなり違うけど)バレエとフィギュアスケートですが、確かにフィギュアの回転ジャンプはほとんど左回り。稀にいる右回りの人は逆回転ジャンパー (reverse jumpers) と言われるらしい。でもピルエットなどに近いのはどっちかというと回転ジャンプではなくスピンですかね。
フギュアスケート詳しくないのですが、スピンもやはり軸足に関わらず左回りが多そう。何人か右回りの人がいますが。
左軸が強いか、右軸が強いか
こんな世の中に溢れる「左回りの法則」に反して、バレエの世界は「右回りの法則」に支配されています。グラン・フェッテはたいていのダンサーは右回りだし、マネージュもだいたい右回り。なぜ??
トラック系「左回りの法則」の唯一の例外は競馬場らしい…。馬とバレエ、ますます謎だ…。
しかし、左回りが自然な理由を解説した以下の文章を読んで「あっ」とひらめく。
…実は足にも「右利き」「左利き」があります。学術雑誌『理学療法学』上に掲載された2009年の研究発表「健常成人の利き足の違いによる片脚立ち保持時間への影響」によると、アンケート回答者の92.6%が、ボールを右足で蹴ると答えたのだそう。つまり、多くの人の足は「右利き」なので、体の向きを変えるときは、右足で地面を蹴って左足を「軸足」として使うのが自然なため、体が左に回転しやすくなる……というのが、「利き足が右だから」説なのです。
左回りの法則とは? 人間が左回りに動く理由を考えてみた - STUDY HACKER|これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディア
ボールを蹴るような動作をする「機能足」が右足、体を支える「支持足」は左足という人が多いらしい。(機能足も支持足も右足という人も結構多いようですが…)
これでピルエット・アン・ドゥオールの右回りが回りやすい理由は説明がつく。
利き足の右足を前に蹴れば左回りだけど、後ろに蹴れば(ほんとは蹴ってはいけないんでしょうが)ピルエット・アン・ドゥオール右回り!そして確かに私も左軸の方が強い。
おおっ、これが答えか!?と思ったらピケ・アン・ドゥダン右回りは右軸だ!(がっくり)(ピルエットと異なり、ピケ・アン・ドゥダンの場合は右足で踏み出すので、右足が機能も支持も担っている…そんなことも関係あるんでしょうかね…)
おわりに
というわけで、結局真相はわからず…。
答えがあると思って長々と読んでくれた方、すみませんね。理由を知っている方がいたら教えてください。
まあ理由がわかったからといって、左回りができるようになる訳ではありませんが。
ピルエット・アン・ドゥオールの右回りとピケ・アン・ドゥダン右回りはどちらも、練習量が多いということはあるかもしれない。発表会の振付に入っていたりとかね。
こんなことを考えているヒマがあったら、左回りを練習した方がいいかも!笑
★最後までお読みいただきありがとうございました。