日本バレエ団連盟主催で2021年1月6日に行われたヒューストン・バレエ団プリンシパルの加治屋百合子さんのバレエ公開レッスン(マスタークラス)がYouTubeで期間限定配信されています。配信は2021年3月16日(火)24:00まで!
視聴はこちらから↓
バーレッスン 0:0:0〜0:57:10
センターレッスン 0:58:30〜1:51:15
配信概要
公開されている動画は、日本バレエ団連盟が文化庁委託事業「令和2年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」の一環として、加治屋百合子氏さんを招いて今年の1月6日(水)に行った公開レッスン。
レッスンを受けているのは、日本バレエ団連盟会員のバレエ団のダンサーたちです。レッスンは、プロを目指すバレエ学習者やバレエ指導者、バレエピアニストなどに公開されました。
会場:東京文化会館 大ホール
日時:2021年1月6日(水)13:00〜15:00
指導:加治屋百合子 ヒューストン・バレエ団プリンシパル
ピアニスト:稲葉智子
実技:日本バレエ団連盟会員バレエ団の所属ダンサー
【加治屋百合子さんのプロフィール】
愛知県出身。8歳よりバレエを始める。10歳で上海舞踊学校に留学。
2000年 ローザンヌ国際バレエ・コンクールでローザンヌ賞を受賞し、カナダ国立バレエ学校に入学
ローザンヌ国際バレエ・コンクール出場時を加治屋百合子さんご本人が振り返っている動画。3:22からクラシックバリエーション、7:22からコンテンポラリー↓
2001年 アメリカン・バレ エ・シアター(ABT)スタジオカンパニー入団
2002年 ABTの研究生を経て、2002年6月より正団員
2007年7月 ソリストに昇格
2014年7月 ヒューストン・バレエ団移籍、最高位プリンシパルに昇格
レッスンの実技をおこなうのは井上バレエ団、小林紀子バレエ・シアター、スターダンサーズ・バレエ団、東京シティ・バレエ団、牧阿佐美バレヱ団のダンサーたち。動画のエンドロールにお名前が書かれています。
牧阿佐美バレヱ団からは、3月13日(土)・14日(日)に上演される「プリンシパル・ガラ2021」に出演する、阿部 裕恵さん、光永 百花さん、水井 駿介さん、元吉 優哉さんらが参加。
プリンシパル・ガラ2021↓
また東京シティ・バレエ団からの参加者の中には、若手ダンサーのプロジェクト「SPOTLIGHT」に参加していた竹嶋梨沙さんの名前が。
ダンサーは全員マスクなので見分けがつきにくいのですが、小柄でキビキビした動きの竹嶋梨沙さんはすぐにわかりました。
「SPOTLIGHT」についての記事はこちら↓
美しいお手本と印象的な言葉
加治屋百合子さんご本人は軽くお手本を見せているだけなのですが、 そのお手本が美しい。ブレない軸と、表情豊かな上半身…
そして、基本的な注意からプロとしての心構えまで、印象的な言葉の数々。
基本的な注意として繰り返し言われていたのは、「胸を広げて、背中を広く大きく」と「軸足を高く、スペースを作って」。ポールドブラや顔のつけかたの重要性についての注意も多かったですね。
そしてセンターレッスンでは、「もっと大きくスペースを使って」「リミットはない」「自分の世界を創って」などプロのダンサーのクラスならではのアドバイスも。劇場の舞台を使ったレッスンだったこともありますが、クラスレッスンであってもお客様に見せる意識を大切にしているのだなと感じました。
なるほどと思ったのは、バーの最後にルルベの軽いエクササイズをおこなう時の説明。オーストラリアバレエ団の研究で、バーレッスンの最後に適度にルルベをすると、ふくらはぎの攣りの故障と足首の捻挫の怪我が減ると実証されているそうです!
確かに最近の英国ロイヤル・バレエ団などのクラスレッスンの動画をみても、バーの最後にルルベをしていますね。
おわりに
2020年の春から夏にかけて、コロナ禍で打撃を受けた日本のアーティストや舞台芸術を支援するオンラインプロジェクト『Hearts for Artists』を主催していた加治屋百合子さん。オンラインイベントで頻繁に拝見していたお姿を、久しぶりにみられて嬉しかったです。
プロのバレエのレッスンは、公演とはまた違う魅力があって引き込まれます。10日間限定の公開、ぜひお見逃しなく。
*2021.3.10追記
令和2年度(第71回)芸術選奨において、加治屋百合子さん、Noism副芸術監督の井関佐和子さんが舞踏部門の科学大臣賞を受賞されました!
加治屋百合子さんの受賞理由には、日本での公演『海賊』と共に、『Hearts for Artists』の活動もあげられていました。
★最後までお読みいただきありがとうございました。