見てますか?TVアニメ版『ダンス・ダンス・ダンスール』。原作はジョージ朝倉さんの大人気バレエ漫画です。私にとっては、日曜日の夜の癒しとなっております。(←BS朝日の日曜23:00からの放映を視聴してます。)
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news | TVアニメ ダンス・ダンス・ダンスール公式サイト
見逃した方もまだ間に合う。第1幕から第5幕の振り返り動画。
放映前は原作の雰囲気をそのままアニメにするのは難しそうだなと思ってましたが、絵柄もストーリーもかなり原作に忠実。実際にダンサーが踊っている映像を、モーションキャプチャーという技術でアニメーションに落とし込んで作っているというバレエシーンも、期待を裏切らない出来栄えです。
東京バレエ団が協力したモーションキャプチャーの記事はこちら。
第7話に『海賊』のアリのバリエーションの曲で、潤平たち4人がピルエット勝負をするシーンがありました。原作と同じく森流鴬がプリエしながらピルエットを回ってましたが、この部分も流鴬担当の秋元康臣さんが踊っているはず。元の映像も見てみたいな〜。
動きはモーションキャプチャーでおさえたとしても、それを肉付けするのは演出や作画技術。クラシックバレエ の動きは本当に厳密なものなので、細部まで気が抜けないだろうなと思っていたら、こんな記事を目にしました。
「WEB声優MEN with girl」というサイトに掲載されていた『ダンスダンスダンスール』特集の中のアニメ演出家・大谷肇さんのインタビュー。(1)から(3)まであります。
大谷肇さんのお名前は「バレエ演出」としてクレジットされているのですが、バレエの専門家ではなく、バレエのシーンを担当するディレクターというポジションのよう。
インタビュー全体を通じて、大谷肇さんがバレエに敬意を払い、いかに本物のバレエを再現しようとしているかが伝わってきて、ちょっと感動しました。
なかでもバレエの本質の部分をとらえて、素晴らしいなと思ったのは以下の言葉。
そもそもバレエの洗練された動きというのは、人間の直感に訴えかける形や動きを選りすぐっていった結果ですから。
これ、よくわかります。音楽やドラマ、ダンサーの表現、美術、衣裳…バレエの魅力はたくさんあります。でも私自身がもっとも強くバレエに惹かれる点は、アラベスクやアチチュードをただ美しいと感じる、直感的な部分ではないかと思うのです。
バレエ的に間違った絵を描かないように、膨大な資料を注意事項として設定化しているという話も面白い。
膝やつま先は常に外に向ける、お腹を引き上げる、首を引っ張り上げる……といった基本中の基本は、今ではもうスタッフのみんながわかっていると思います。あとバレエ独特の手の形ですとか。
普段私たちがお教室で注意されていることと一緒ですね 笑。この資料、ちょっと見てみたい…。
そして、「設定化」するメリットとして大谷さんは以下のようなことを挙げられています。
…でも決まりごとがある分、センスに全部委ねなくていいというメリットもあるんですよ。決められた通りに描けば必ず一定のレベルまで美しくなりますし、自分の考えだけでは到底辿り着けない領域の動きを描けるという楽しさもあります。
これ、バレエを踊るということにも、そのまま当てはまりそう。ルールに自分を委ねて動くことで、自発的な動きだけでは到底辿り着けない領域の動きができるようになる。そんなふうにも読み替えられそうです。
大谷さんのインタビューの中で明かされていますが、アニメ版は原作の第5巻まで。そして後半は森流鶯が中心になって物語が展開されるといいます。大谷さんいわく「原作を読んでいる方にもきっと驚いてもらえるんじゃないか」とのこと。う〜ん、楽しみだ。
でも原作の5巻は生川はるかバレエ学校のサマースクール参加者から、スカラシップが選ばれるところで終わり。
まだまだ物語のはじまりではないですか!続編希望です。
おわりに
バレエにほとんど関心のない夫も、なぜかこのアニメは見てるんですけど、「潤平は将来どこのバレエ団に入るの?パリ・オペラ座?(←夫の中で海外のバレエ団といえばパリオペらしい)」とかしつこく聞いてくる 笑。
当初潤平が目指していたのは「バレエ大国・ロシア最高峰のバレエ団のダンスールノーブル」ですが、今(原作の最新巻の時点で)潤平が学んでいる場所はアメリカ。はたしてすんなりバレエ団に入るのか??ということも含めて、今後の展開から目が離せません。
原作の方は現在23巻。潤平と夏姫の関係も、流鶯の物語も大きく動きましたね!早く続きが読みたいです。
表紙の潤平と流鶯、すっかり大人になって。
『ダンス・ダンス・ダンスール』を一気読みした記事はこちら↓
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