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新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』柴山紗帆×速水渉悟を大晦日に鑑賞【バレエ鑑賞メモ】

「明けましておめでとうございます」と書き始めていいものか…。年明けからお正月ムードが吹き飛ぶようなニュースが続いています。能登半島地震、飛行機事故で亡くなられた皆様にお悔やみを申し上げます。また地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。1日も早く日常が戻りますようお祈りしております。

久々のブログは、昨年のバレエ鑑賞納め、新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』の鑑賞メモです。主演は柴山紗帆さん×速水渉悟さんです。

公演概要

『くるみ割り人形』全2幕 新国立劇場バレエ団

2023年12月31日(土) 16:00開演

会場:新国立劇場 オペラパレス

芸術監督:吉田都

振付:ウエイン・イーグリング

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

指揮:アレクセイ・バクラン

管弦楽:東京フィルハーモーニー交響楽団

美術:川口直次

衣裳:前田文子

照明:沢田祐二

【キャスト】

クララ/こんぺい糖の精 :柴山紗帆
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:速水渉悟
ドロッセルマイヤー:清水裕三郎
ねずみの王様:小柴富久修
ルイーズ/蝶々:池田理沙子
雪の結晶:渡辺与布、広瀬 碧
スペインの踊り:花形悠月、山本涼杏、仲村 啓 
アラビアの踊り:関 晶帆、中島駿野、趙載範、渡邊拓朗、森本晃介
中国の踊り:赤井綾乃、福田圭吾、西一義
ロシアの踊り:上中佑樹、加藤、岸谷沙七優、橋本真央、服部由依
花のワルツ(ソリスト):飯野萌子、原田舞子、原 健太、森本亮介

【上演スケジュール】

第1幕 55分

休憩 30分

第2幕 50分

 

大晦日のバレエ鑑賞

吉田都さんが芸術監督に就任してから、大晦日もお正月も休みなく上演されるようになった新国立劇場バレエ団の『くるみ割り人形』。

大晦日16:00開演の客席の入りは8割ぐらいでした。外国人のお客様がいつもより多かった印象です。

カーテンコールでは、一年の締めくくりのメーセージが表示され、金色の紙吹雪?テープ?が、客席に噴射されるという大晦日らしい演出もあり、盛り上がりました。

大晦日にバレエを鑑賞するのは初めての経験でしたが、なかなかいいものですね。大晦日にこういうイベントがあると、大掃除も頑張れる。毎年大晦日まで諦め悪く掃除していたのが、今年は30日までに無理矢理終わらせました。

予想以上に王子だった速水渉悟さん

2人そろって今シーズンからプリンシパルに昇格した、主演の柴山紗帆さん、速水渉悟さん。

柴山紗帆さんは2021年に『ライモンダ』や『白鳥の湖』に主演した公演を観たときは、かすかに硬さや緊張感のようなものが伝わってきたのですが、今回はクララとこんぺい糖の精を、のびのびと演じているように思いました。

速水渉悟さんは今シーズンの開幕作品『ドン・キホーテ』でバジルを踊ったのを観ています。このときの相手役は米沢唯さんでした。

『くるみ割り人形』を観る前は、「タイプ的に王子より、バジルかな」と思ったのですが予想以上に王子が似合っていた。ドロッセルマイヤーの甥の好青年ぶりも爽やかで、クララが憧れるのも納得。2幕のグラン・パ・ド・ドゥではジャンプのときの伸びやかなフォルムや、着地の丁寧さや柔らかさが際立っていました。

ふたりのパートナーリングも素晴らしかった。リフトだらけの1幕のパ・ド・ドゥは、柴山さんに羽が生えたように軽く、美しく見えました。

イーグリング版はフィギュアスケート的?

アクロバティックなリフトやスローイング満載のイーグリング版の振付。今回改めて、ペアのフィギュアスケートやアイスダンスに近い印象があるなと思いました。主役の踊りだけではなくて、各国の踊りや花のワルツのパートナーリングも複雑でハードそうです。

こんなリフトやスローイングがあるのか!と感心する反面、もうちょっとクララが地面に脚をつけて踊っているのが観たい気持ちもある 笑。

 

注目の森本兄弟と仲村啓さん

個人的に注目しているのは、森本亮介、森本晃介の森本兄弟。今回の公演では弟の晃介さんがアラビア、お兄さんの亮介さんが花のワルツのソリストを踊っていました。兄弟そろってラインが美しい。晃介さんは大人っぽくなったなー。アラビアの引き締まった踊りと憂いのあるムードが素敵でした。

また「華がある!」と思ったのはスペインを踊った仲村啓さん。手脚が長い見栄えのするスタイルと、伸び伸びした踊りに引きこまれました。11月に上演された『DANCE to the Future: Young NBJ GALA』で吉田朱里さんとジゼルの2幕を踊っていた仲村さん。アルブレヒトも似合っていたけど、こういう派手さのある踊りもはまりますね。

小柴富久修さんのネズミの王様もよかった。ことさらオーバーに演じているわけではないのに、癖のある役になりきることができる小柴さん。魅力的です。

おわりに

久しぶりの鑑賞メモ。昨年の後半も公演はそれなりに観ていたものの、ほとんどブログにアップできませんでした。今年は頑張る…つもり。

今年もいい舞台、ダンサーと多くの出会いがありますように!

 

オフィシャルDVD、主演は小野絢子さんと福岡雄大さん。

★最後までお読みいただきありがとうございました。