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ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2023 注目のバレエシーンは?

明けましておめでとうございます!お正月といえば、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートの生中継。ウィーン・フィルの素晴らしい演奏とウィーン国立バレエ団によるバレエシーンが楽しみですよね。

今年は残念ながら2021年、2022年と出演していたウィーン国立バレエ団ファースト・ソリスト(最高位)木本全優さんの出演はなしでしたが、全3曲でバレエが観られました。

 

2022年のニューイヤーコンサートの感想はこちら↓

www.balletaddict.com

ウェーン・フィル ニューイヤーコンサート2023

毎年1月1日ウィーン楽友協会大ホールで開催されるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサート。

2023年の指揮者は地元オーストリア出身のフランツ・ウェルザー・メスト。ニューイヤーコンサートは3回目の登場です。

今年は全15曲中14曲がニューイヤーコンサート初登場の曲という、大胆な選曲が話題に。NHKの番組の解説によると、ニューイヤーコンサートで演奏されるシュトラウス・ファミリーと同時代の作曲家の作品は1000曲以上あり、ニューイヤーコンサートではまだ1/3程度しか演奏されていないとのこと!まだそんなに演奏されていない曲があるとは驚き。

全体に軽快で明るく、終盤は叙情的でドラマティックな曲が多かった印象。

またウィーン少年合唱団が7年ぶりに出演、2004年に設立されたウィーン少女合唱団が初めて出演。清らかな歌声を聞かせてくれました。

NHKの公式に曲目一覧が見当たらなかったので、日本ヨハン・シュトラウス協会のページを貼っておきます。曲のタイトルなどは番組の字幕表記とは異なっていました。

日本ヨハン・シュトラウス協会ホームページより 演奏曲目一覧

ニューイヤーコンサート

 

NHKの生中継は、3年ぶりに現地特設スタジオからの放送。

昨年も出演していたショパン国際ピアノコンクール入賞のピアニスト反田恭平さん(現在ウィーン在住)、ヒゲとキャラの濃さでお馴染みのウィーン・フィルのバイオリン奏者、ヘーデンボルク・和樹さんがゲストとして出演していました。

ちなみにヘーデンボルク・和樹さんは今年はコンサートへの出演はなし。弟のチェロ奏者ヘーデンボルク・直樹さんは出演。

1部と2部の間の休憩時間にはダニエル・フロシャウアー楽団長も特設スタジオを訪れてくれていました。

バレエ「エクセルシオール」?

個人的に注目したのは第2部8曲目。(この曲でバレエがくるんでは?と予想していたけど、外れました。)

「鐘のポルカとギャロップ」(バレエ「エクセルシオール」より):ヨーゼフ・ヘルメスベルガー

ピチカート奏法を取り入れた軽快な可愛らしい曲。いかにもバレエに合いそうで、ちょっと踊ってみたくなった 笑。

番組の字幕解説によると

イタリアの作曲家マレンコによる「エクセルシオール」

最新科学技術をテーマにした人気作で1885年ウィーン宮廷歌劇場でも上演された

上演に際しヘルメスベルガーが追加音楽として書いたのがこの作品である

 

最新科学技術をテーマにした人気作?と思って調べてみると、バレエショップのフェアリーでDVDの取り扱いがありました。

商品紹介にも”19世紀イタリアで最も成功したバレエ作品の一つ”と書いてある。

ミラノ・スカラ座バージョンにヘルメスベルガーの曲は入っていないのかもしれませんが、ちょっと観てみたい…。

フェアリーの商品ページ。DVDにはカルラ・フラッチが出演しています↓

ミラノ・スカラ座バレエ「エクセルシオール」全2幕1978(直輸入DVD)

 

こちらは中古。フェアリーのと違うDVDのように見えるけど詳細はわからず↓

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ウィーン国立バレエ団によるバレエシーンは全3曲

昨年はヨハン・シュトラウス作曲 ワルツ「千一夜物語」の1曲のみだったバレエシーン。今年はなんとアンコールも入れると全3曲!

 

バレエシーンの振付と衣裳のクレジットは、生中継の時点では3曲とも「振付:マーティン・シュレップァー 衣装:アーサー・アルベッセ」となっていて、去年と同じだと思っていたら…見逃し配信では3曲とも振付・衣装のクレジットに訂正が入っていました。

正しくは

振付:アシュリー・ページ

衣装:エマ・ライオット

生中継でも「美しく青きドナウ」の終わり近くに突然このクレジットが入ったので、何かのミスかなと思っていたのですが、最後に入ったクレジットのほうが正しかったよう。

アシュリー・ページは、英国ロイヤルバレエ団出身。スコティッシュ・バレエの芸術監督も務めていた振付家。

エマ・ライオットは2020年のジョゼ・マルティネス振付のバレエシーンでも衣裳を担当していました。

マーティン・シュレップァーがウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任してはじめて采配を振るった2022年のバレエシーンは、ダンサー、振付、衣裳なども含めて”多様性”を意識しているように思われました。

今年は昨年に比べると一見クラシカル…でも振付はしっかりコンテンポラリーだった。

あの「美しく青きドナウ」にのせた超アクティブな踊り。優雅には見えますが、音のひとつひとつに高速のパが詰め込まれ、絶え間なく体を思いきり使う、かなり激しい振付でした。アシュリー・ページによって解釈された現代のワルツって感じでしょうか?

バレエに適しているとは言えない床での収録、しかも女性は全員ポアント。それでも、この振付を美しく踊りこなすウィーン国立バレエ団のダンサーたちが素晴らしいです。

 

第2部2曲目 演奏会用ワルツ「愛の真珠」:ヨーゼフ・シュトラウス

撮影場所:ラクセンブルク宮殿

ラクセンブルク宮殿はハプスブルク家の離宮。あの「マイヤーリンク」の皇太子ルドルフが生まれた場所らしい!

広大な庭園と宮殿で4組の男女が踊ります。女性も男性も19世紀の貴族のようなクラシックな衣裳。女性4人のドレスのピンク、ブルー、イエロー、グリーンというブライトカラーの色合いが、背景の豊かな自然に映えていました。

4組の男女のうち目を引いたのは、イエローのドレスとシルバーグレーの燕尾服のカップル。ハードそうな振付をものともせず、とてもエレガントで美しかった。

調べてみるとダンサーは共にファースト・ソリスト(最高位)の、KETEVAN PAPAVAとMARCOS MENHAでした。

第2部4曲目 ポルカシェネル「さあ、行くぞ!」:エドゥアルト・シュトラウス

撮影場所:メルク修道院ガーデンパビリオン

軽快なポルカシェネルに合わせた、ひと組の男女の小粋でちょっとユーモラスな踊り。この振付、好きです。

女性はコルセットのようなボディーと短い青いチュチュ、黒い透けるタイツ(網タイツ?)とブルーのポアント、頭には小さなシルクハット、全体のイメージはちょっと蝶を思わせる感じ。男性は黒いシルクハット、パープルと黒の組み合わせの燕尾服にブーツ。今回の3曲中では最もモードな衣裳。

はじめは虫取り網で女性をつかまえようとした男性が、最後には逆に女性に捕獲されてしまうというベタなオチが、ニューイヤーコンサートのバレエシーンらしい。

ダンサーはMARIA YOKOVLEVAとDAVIDE DATO。DAVIDE DATOから発せられるエネルギーと瞳の輝きに惹きつけられました。

DAVIDE DATOのインスタグラムより。

 
 
 
 
 
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アンコール2曲目 美しく青きドナウ:ヨハン・シュトラウス2世

撮影場所:メルク修道院

18世紀に建てられたオーストリアのバロック建築の傑作、メルク修道院。この建物のインテリアはすごかった。バレエに似合いすぎる。

印象的だったのは、中程に出てくるライブラリーのような部屋。壁一面に並ぶ蔵書も含めて、すべてが重厚な光を放っていて現実離れして見えました。

この壮麗な空間で踊る、5組の男女。ちょっとした恋の駆け引き的な小芝居を挟みつつ、ひと組ずつ異なる部屋で踊り、最後は全員で華やかに踊って終わる。

ここでもMARCOS MENHAのラインの美しさが目を引きました。

 

女性は抑えた色合いの、レース使いが美しいドレス。男性はオールブラックの衣裳がとても素敵でした。体にフィットする素材でできている燕尾服っぽいフォルムのタイトな衣裳。

ウィーン国立バレエ団の公式インスタグラムより↓

 
 
 
 
 
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この曲の出演者はMARIA YAKOVLEVA、LOURENCO FERREIRA、HYO-JUNG KANG、CALOGERO FAILLA、OLGA ESINA、MARCOS MENHA、SONIA DVORAK、DAVIDE DATO、ALEKSANDRA LIASHENKO、MARIAN FURNICA。

 

*ブログではいつも「衣裳」という漢字を使っていますが、NHKのクレジット表記は実際のクレジットに合わせて「衣装」にしました。

おわりに

華やかで明るく、新年にふさわしいコンサート。心が洗われます。

見逃した方は再放送や、NHKプラスの1週間の見逃し配信があります。ぜひチェックしてみてください。

【ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2023 再放送予定】

2023年1月7日(土)14:00~17:00 NHK Eテレ1・東京

www.nhk.jp


★最後までお読みいただきありがとうございました。

本年もバレエレッスン、バレエ鑑賞についてマイペースで綴っていきます。本年もよろしくお願い致します。