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大人バレエとバレエ鑑賞を楽しむための情報発信ブログ

【大人バレエつれづれ】新しい年、新しいポアント!

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あけましておめでとうございます。

昨年はバレエのレッスンに通うこと、劇場でバレエを観ること…ずっと続くと思っていた日々の楽しみが失われて、あらめてその大切さに気付かされた年でもありました。

 

先の見えない今ですが、今できることに集中しよう、そしてやりたいことはできるうちに思いきりやろうという気持ちになっています。

というわけで、決意も新たに年末に新しいポアントを買いました。

 

ちなみに私のポアント歴はこんな感じ。

ポアント歴というのが恥ずかしいぐらいのささやかなものですが…

 

42歳 バレエをはじめて3年目でポアントを履き始める

44歳 無謀にもポアントで発表会に参加(撃沈)

46歳〜49歳 病気でバレエレッスンを中断

50歳 バレエレッスンは再開するも体力が落ちていて、ポアントレッスンは再開できず

53歳 ポアントレッスンを再開し、半年後に無謀にもポアントで発表会参加(撃沈)

54歳 無謀にもポアントで初バリエーション(撃沈)

 

こうしてみると、大して履いていないわりに無謀な挑戦と撃沈の繰り返し…笑

発表会なんかに出てはいますが、実際のレベルとしては「履いて踊る」レベルまではいっていません。ポアントでのセンターレッスンもかなり怪しいレベルです。

 

私が初めて履いたポアントはレペットの「バヤデール」

当時大人初心者に人気が高かったポアントです。幸運なことにバヤデールは私の足に合い、好奇心で他のポアントを何度か試してみても、結局バヤデールに戻っていました。

ところが!バヤデールは数年前にまさかの廃番に。

今までは廃番前に買っておいた何足かのバヤデールでしのいでいました。(履く時間も少なく、ガンガン踊ったりはしない(できない)ので長持ちするんです…)

さすがにそのバヤデールもだいぶ柔らかくなってきていて、そろそろ新しいポアントを買っておいた方がいいかも、ということに。

 

かつてバヤデールを履いていた大人初心者の皆さんは、今どんなポアントを履いているんだろう…

久しぶりのポアント選び。まずはポアント選びのサイトをチェック。

昔から参考にしているサイトです↓

トウシューズ選びの部屋

特にこのサイトの「トウシューズ早わかり表」は画期的!

画期的(?)トウシューズ早わかり表

かなり昔に作成されたものだと思われ、残念ながら新しいポアントは載っていません。誰かこの表の最新バージョンを作ってくれないでしょうか!

 

私の足は、先の方が非常に薄っぺらく、足先はスクエア。

表では「四角いボックス」×「ボックスとプラットフォーム(床に接する先端部分)が平たい」→「潰れた円柱タイプ」というゾーンになります。

 

気になるポアントが見つかったら、こちらでチェック↓

ポアントアンケート | みんなで作るトゥシューズデータ!

アンケートを読んでいると、人によって感じ方はバラバラですね。同じポアントでも、硬いという人、柔らかいという人がいます。何と比較しているかということもありますし。私は自分に近いポアント歴の人の意見や、足の形などを参考にしています。

 

サイトで大体の感じをつかんだら、あとは実際にお店でフィッティング。

レペットのバヤデールからの履き替え、ポックスの高さが低め、スクエアなプラットフォーム、という条件を伝え、店員さんの意見を参考に実際に履いてみて選んだのはこれ、BLOCH(ブロック)のバランスヨーロピアン

 

レペットのバヤデールの後継モデル「ジュリエッタ」、ボックスの平たいグリシコ「エリート」も気になったのですが、お教室で足のタイプが近そうな人がブロックを履いて、一度履いてみたかったのも決め手になりました。ブロックのポアントは初めてです。

バヤデールほどボックスは低くない気がしますが、一番幅狭のX幅を潰して低くして履く予定です。(バヤデールも細幅を潰して履いていました。)

ちょっと心配なのはソールが柔らかめなこと。バヤデールは硬めで立たせてくれる感じだったので…

また、バランスヨーロピアンのソールはもともとアーチが付いているのが特徴。足裏にフィットしてくれそうではありますが、アテールの時安定しなかったり、ドゥミをとおしにくそうな気もしますが…このあたりは履いて確認するしかないですね。

 

果たして、新しいポアントは私の足に合うのでしょうか?

よく「素敵な靴は素敵な場所に連れて行ってくれる」などと言いますが、新しいポアントが、新しい世界に連れて行ってくれますように!(←神頼みならぬ、ポアント頼み 笑)

  

*あくまでも超初心者・ど素人のポアント選びです。ポアント選びは個人のご判断で!

 ★最後までお読みいただきありがとございました。

【大人バレエつれづれ】背中を柔らかく美しくしたい!

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バレエの先生にも、整体の先生にも、果ては美容師さんにマッサージしてもらう時にもコチコチと言われる私の背中。

もともと極端な前肩で猫背、呼吸が浅く緊張するとすぐ息を詰めてしまう癖があり、普段から背中や肩が固まっていることが多い。

可動域が狭く柔軟性に乏しいといういう意味での「硬い」と、筋肉(贅肉?)が凝り固まっているという意味での「固い」。両方の「かたさ」に悩んでいます。

さらに最近ショックな出来事が!

年末に参加したおさらい会で自分が踊った映像を見て気がついたのですが、なんだか後ろ姿が、前よりおばさんくさい…
体重は変わっていないし、バレエレッスンもしてるしと油断していました……汗

以前整体の先生に言われた、「40代で週1回のレッスンだと加齢のスピードに負けますよ」という言葉がよみがえります。
今は50代、レッスンは週に1〜2回…

確実に忍びよる老いの足音…

永遠に若くいたいと思っている訳ではありませんが、背中が老けるのはやだなぁ。老け込んだ背中では、バレエをバレエらしく踊れるようになりたいという目標も達成できません。

というわけで、2021年は「背中を柔らかく美しくする」に取り組みたいと思っています。

背中の柔軟性がないとバレエをバレエらしく踊れない…

でも背中ってなかなか柔らかくなりませんよね…脚まわりのストレッチは熱心にしても、効果の見えにくい背中は後回しにしがちということもあるかもしれません。

バレエ の先生からは、まずはローラーみたいなもので固まっちゃっている筋肉(贅肉?)をほぐした方がいいかも、とアドバイスを受けました。

フォームローラー、ストレッチポールを色々探しましたが、本屋さんで偶然見つけたこちらを購入↓

 

よく見かけるフォームローラー(直径14cmぐらい)よりは、だいぶ小さいサイズ。直径10cm、長さ16cm。

軽くて携帯にも便利そう。落ち着いたネイビーも気に入りました。

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付属していた冊子(8ページほどで動画にアクセスできるQRコード付き)に紹介されていた背中のほぐし方(背中のみぞおちの裏あたりにローラーをおいて仰向けに横になり、頭の後ろで手を組んで肘を開き、後頭部を床に近づける)を寝る前にやっています。間違った使い方をすると腰椎を痛めることもあるようなので、注意しつつ…

まだ始めたばかりですが、はじめは床に全く近づけられなかった肩や肘が、徐々に床に近くなってきました。

ローラーを背中に入れるだけでも自然に呼吸が深くなります。いかに普段、深く呼吸することが少ないのかを実感…

さあ2021年、私の背中は変わるでしょうか?

変化があったらご報告します!

 

*あくまでも個人の感想です。

★最後までお読みいただきありがとうございました。

パリ・オペラ座『ラ・バヤデール』無観客公演【配信鑑賞レポート】

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12月13日(日)14:30(現地時間)に無観客で上演され、世界にライブ配信されたパリ・オペラ座『ラ・バヤデール』。ライブは見られませんでしたが、アーカイブ配信で鑑賞しました。

幕ごとに主役キャストが入れ替わる特別版。パリ・オペラ座ならではの美しい衣裳と装置、人気エトワール達の踊りを堪能しました。当日はポール・マルクのエトワール昇進発表のサプライズも!(←アーカイブ配信でもみられます。)

視聴はパリ・オペラ座の新しい配信プラットフォーム「L'Opéra chez soi」から。

日本語サイトはありませんが、簡単なアカウント作成とクレジットカードの登録で視聴できました。視聴料金は税込1,377円、7日視聴可能です。

配信は12月31日までのようです。

*視聴環境等詳細については、ご自身でお確かめください。

公演概要

パリ・オペラ座『ラ・バヤデール』全3幕

12月13日(日) 14:30〜(現地時間)

会場:オペラ・バスティーユ

音楽:ルドヴィッヒ・ミンスク
原振付・台本:マリウス・プティパ、セルゲイ・クデコフ
振付・演出:ルドルフ・ヌレエフ

装置:エジオ・フリジェリオ
衣裳:フランカ・スカルチピアーノ

照明:ヴィニチオ・ケリ

【1幕】

ニキヤ:ドロテ・ジルベール

ソロル:ジェルマン・ルーヴェ

ガムザッティ:レオノール・ボラック

【2幕】

ニキヤ:アマンディーヌ・アルビッソン

ソロル:ユーゴ・マルシャン

ガムザッティ:ヴァランティーヌ・コラサント

【3幕】

ニキヤ:ミリアム・ウルド=ブラーム

ソロル:マチアス・エイマン

***

ブロンズアイドル:ポール・マルク

奴隷:オドリック・ベザール

マヌー(壺の踊り):マリーヌ・ガニオ

ファキール:フランチェスコ・ムーラ

ラジャ:ヤン・シャイヨー

大僧正:ヴァンサン・シャイエ

インドの踊りソリスト:セリア・ドゥロイ / アクセル・マグリアーノ

3幕第1バリエーション:セ・ウン・パク

3幕第2バリエーション:シルヴィア・サン=マルタン

3幕第3バリエーション:オニール・八菜

 

幕ごとに異なるニキヤ、ソロル、ガムザッティは全員エトワールの豪華キャスト。

渋めの色と金の組み合わせの衣裳、荘厳なセット、陰影の強い照明…全てが洗練されていて美しい。

ルドルフ・ヌレエフ版は1992年制作。神殿崩壊の第4幕がない全3幕バージョンです。

 ジェルマン・ルーヴェの腕に魅せられる

1幕のニキヤとソロルは ドロテ・ジルベール&ジェルマン・ルーヴェ。

ドロテ・ジルベールは大僧正に対する毅然とした態度と、ソロルと2人の時の華やいだ表情の対比がみごと。振り付けの中で多用されているパ・ド・ブレのポアントの足元の繊細な動きが素晴らしい。ポアントが完全に体の一部になっていて、もはやシューズではない感じです。

ジェルマン・ルーヴェを観るとつい目が行ってしまうのが、彼の腕。身長に比して腕がとても長く、手もとても大きく、指も長い。そしてなんだか動きが色っぽい。しなやかに動いている時はもちろんですが、ファキールに何か命令する時の、まっすぐに伸びた腕と指先でさえも、なぜか優雅で色気を感じます。

想像以上によかったのが、レオノール・ボラックのガムザッティ!

1幕のガムザッティは踊らない役ですが、表情や立ち居振る舞いが素晴らしく、気の強いお嬢様の役柄にぴったりはまっていました。父親ラジャに見せる甘えた表情から一転、ニキヤとの対決での表情には凄みを感じました。いつか全幕で観てみたい。

象に乗って登場!輝くユーゴ・マルシャン

2幕のソロル、ユーゴ・マルシャン巨大な象に乗って登場!

相変わらずの後光が刺すような明るさと、伸びやかで爽快感溢れる踊り。観ているだけで気持ちが晴れるような気がします。

ガムザッテイに対して戸惑いを隠せなかった1幕のジェルマン・ルーヴェのソロルに対して、ガムザッテイとも屈託なく踊るユーゴ・マルシャンのソロル。(途中から突然表情が曇りますが)

そしてニキヤ登場で「わ〜どうしたらいいんだろう」と俯くソロル。どこかで見たことがあるな、こんな男、と思ったら、コロナ禍直前に観たパリ・オペラ座日本公演の『ジゼル』のアルブレヒトだった 笑。

www.balletaddict.com

ドロテ・ジルベールよりも「哀れ」を感じさせる アマンディーヌ・アルビッソンのニキヤ。腰から背中にかけての柔らかいラインが美しかった!

そして本日の主役とも言えるポール・マルクのブロンズアイドル。跳躍力やキレがあるだけではなく、美しくエレガントなブロンズアイドルでした。

エネルギッシュな太鼓の踊りも素晴らしかったです。観客が入っていたらさぞかし盛り上がったことでしょう。

この世のものではない美しさ

3幕の影の王国、ニキヤはミリアム・ウルド=ブラーム、ソロルはマチアス・エイマン

ベテラン勢ふたりのすみずみまでコントロールされた精緻な踊りは、神秘的な影の王国にふさわしいものでした。2人のパートナーリングも素晴らしかった。

白い精霊たちが描く円の中に、幻影になったニキヤとソロルが2人で佇むエンディングは、永遠に続く夢の世界を表しているようでした。

気品のあるセ・ウン・パクの第1バリエーション、華やかなオーラのオニール・八菜の第3バリエーションもよかったです。

ポール・マルクのエトワール昇進発表!

今回の無観客上演では観客の拍手は一切なし。素晴らしい踊りのあとや、ダンサーのレヴェランスに対して拍手がないのがこんなに寂しいとは思わなかった。ダンサーたちは一体どんな気持ちなのだろうと胸が痛くなりました。

(ライブ配信で観ている観客の拍手が届けられるシステムとか、開発されればいいのに…)

*2020.12.30追記

オンライン拍手システム、すでにあるようです!無観客で開催される2021年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートで実装されるとのこと。

 

カーテンコールでのダンサーたちの表情もどこか硬い…。

しかし!最後のカーテンコールで芸術監督のオーレリー・デュポン、ネーフ総裁が登場しポール・マルクのエトワール昇進を告げると、一気にダンサーたちの表情が華やぎ、会場はダンサーやスタッフの拍手に包まれました。ポール・マルクも本当に嬉しそう

この公演でポール・マルクが踊ったのはブロンズアイドル。エトワール昇進を告げる役としては異例で、本人も予想していなかったに違いありません。

幕が降りてもダンサーたちの歓声が聞こえ、幸せな気持ちになりました。

 

ポール・マルクはパリ・オペラ座来日公演『オネーギン』のレンスキー役もとてもよかった↓ 

www.balletaddict.com

おわりに

 豪華で洗練された衣裳や装置も含めて、パリ・オペラ座ならではの世界を堪能!

幕ごとに違う配役も、ダンサーによる役の解釈の違いが浮き彫りになって興味深かったです。

そして、このコロナ禍の中でも、コンディションをきちんと維持しているダンサーたちに頭が下がる思いでした。

 

パリでは再びの感染拡大で、この無観客特別公演以外の公演は中止になってしまったようです。

 パリ・オペラ座のインスタグラムでは、アドベントカレンダーとして『ラ・バヤデール』のリハーサル動画が毎日アップされていますが、動画では配信された公演以外のキャストによるリハーサルが見られます。公演中止が本当に残念…

 
 
 
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イザベル・ゲラン、ローラン・イレールのヌレエフ版『ラ・バヤデール』↓

★最後までお読みいただきありがとうございました。